和歌山県田辺市では、禁煙希望者への支援や、公共の場所だけでなく飲食店など民間にも禁煙・分煙の動きが広がっている。
妊産婦への禁煙サポート
田辺市では4月から、妊産婦を対象にした禁煙支援を始めた。
母子健康手帳を受け取りに来た妊婦、4カ月児や7カ月児検診に来た母親にアンケートで喫煙の有無や、禁煙の希望があるかどうかを調べ、希望者には市民総合センターや各行政局で、個別にたばこの害の説明やいらいらの解消法、尿のニコチン濃度の測定などを行っている。
旧田辺市では妊婦対象の禁煙支援はあったが、乳児の母親まで対象を広げたのは今回が初めて。
市健康増進課は「全国的にみて男性の喫煙率が減っている中、女性は増える傾向にある。妊娠や出産をきっかけに禁煙してもらえたら」と話している。
また、2000年度から一般向けの禁煙教室を開いている。
今年1〜3月の教室には9人(男性7、女性2)が参加し、このうち8人が受講開始日から最終日まで禁煙した。
健康増進法によって受動喫煙の害が広く知られるようにり、孫の誕生や家族からの苦情をきっかけに参加する人が多いという。
禁煙化が進む教育現場、教員へのケアも
和歌山県教委は、2002年4月から公立学校で敷地内を全面禁煙にしている。
喫煙者の教員を対象に、昨年2、3月には「卒煙講座」も開いた。
和歌山会場で20人、田辺会場で15人の教員が、3回の講座に参加している。
禁煙開始から3カ月後も和歌山会場で8人、田辺会場で10人が禁煙を継続中。
和歌山県でも、昨年5〜7月に全3回の卒煙講座を開いた。
参加者21人のうち、14人が講座最終日時点まで禁煙を続けた。
県健康づくり推進課によると、こうした禁煙支援講座は、現在分煙となっている県庁舎を、将来禁煙化するための準備と位置づけている。
本年度は職員が参加しやすいよう、1回限りの講座を数回開く予定。
飲食店にも広がる禁煙・分煙の取り組み
田辺市栄町のそば店は、そばの味や香りを楽しんでもらいたいと、6年前の開店当初から店内を禁煙にしている。
苦情はほとんどなく、子連れの母親や禁煙中の人にも喜ばれているという。
昨年12月に開店した同市新庄町のファストフード店は、利用者の要望に応えて完全分煙にした。
座席のうち約6割が禁煙席で、喫煙席は別室にしている。
一方、昨年5月から禁煙にした同市新庄町の洋菓子・喫茶店には「どうして吸えないのか」「喫煙席も設けてほしい」という苦情が寄せられるといったケースもある。
保健所長で同協議会の森岡聖次会長は「客から禁煙席がないのか聞かれた店は結構あるようだ。喫茶店や夜間営業のスナックでは禁煙・分煙がどこまで進むか疑問は残る。まずは子どもも利用するファミリーレストランなど、より受動喫煙の影響が大きいところから取り組みを広げてほしい」と話している。
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